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計画研究06

平面細胞極性シグナルの異常と繊毛関連症候群及び癌の浸潤転移
研究代表者: 南 康博
研究分担者: 手塚 徹

研究概要

上皮管腔組織の形成や維持においては、上皮細胞の3次元での適切な極性の形成と維持が重要な役割を担っています。3次元レベルでの細胞極性制御では、「頂底極性」とその軸と直交する「平面細胞極性」がバランスをとることが必須であり、そのバランスの破綻は上皮管腔組織崩壊や上皮間葉転換に繋がります。また、上皮細胞の頂上側には繊毛と呼ばれシグナリングセンターとして機能する微細構造があり、そこでのシグナル伝達、すなわち「繊毛シグナル」は上皮管腔組織の機能や形態の維持に重要な役割を担っています。本研究では、「平面細胞極性シグナル」と「繊毛シグナル」に焦点を当て、上皮管腔組織形成における両シグナル系を構成するリガンド、受容体、アダプター等のシグナル分子の動態・機能を明らかにするとともに、両シグナル系を撹乱し、細胞・組織・個体レベルでの影響をシームレスに解析することにより、両シグナル系の異常と上皮管腔組織の破綻や繊毛関連症候群,炎症、癌の浸潤転移や奇形との関連を明らかにします。また、上皮管腔組織形成には器官特異性があると考えられており、その破綻におけるメカニズムの共通点とともに相違点を明らかにしたいと考えています。