生理検査部門 <超音波検査室>

超音波検査室とは?

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超音波検査室では体内の臓器を超音波診断装置を用いて検査しています。超音波とは人の耳には聞こえない高い周波数の音波のことです。超音波検査ではプローブ(探触子)から超音波を体内に向かって発信し、そこから返ってくるエコー(反射波)を受信してコンピューター内で画像化し体内の臓器を観察します。一般的に『超音波検査』と『エコー検査』は同じ検査です。
検査に利用する超音波は人体に無害で放射線被爆の心配もなく安全です。また、簡便で繰り返し行うことが可能であり、スクリーニング検査として優れています。さらに、リアルタイムに体内の画像が描出できることから、心臓の動きや血流などの精密検査にも用いられます。
超音波は固体や液体で伝わりやすく、気体は伝わりにくい性質を持ちます。よって肝臓や血管などの実質臓器(内部が固体か液体のもの)の描出には優れていますが、肺や消化管など内部に気体(空気や腸管ガスなど)を含む臓器の描出能は低くなります。
現在、平成18年に発足した超音波検査センターとして医療技術部職員(臨床検査技師・診療放射線技師)と各科医師を中心に検査を行っています。

検査項目

腹部エコー
心エコー
頚部エコー
動静脈エコー

検査内容

どんな検査か

ベッドに横になって頂き、超音波ゼリーを対象臓器別の場所(胸部・腹部・頚部・上下肢)に塗布しプローブを当てながら検査を進めます。腹部エコーについては検査者より呼吸の指示(大きく息を吸って止める、息を吐くなど)があります。検査中は画像が見えやすいように部屋を薄暗くしています。

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何がわかるか

腫瘍やポリープ、嚢胞などは正常組織と組成に差があるためにエコーパターンが異なります。画像上では正常組織との間にコントラストが生じ、検出可能となります。
また、リアルタイム性を活かして心臓のような常に動いている臓器の弁の動きや心筋の収縮能なども評価可能です。さらに、体内の血流動態も検出することができ、血管エコー検査では血流速度や血管壁の観察により動脈硬化の検出が可能です。

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胆石:胆嚢内にエコー輝度の高い塊(白く描出されている部分)が存在し、その下(深部)には超音波の届かない部分(陰影)を伴います。典型的な胆石でのエコー像です。

三尖弁逆流:カラードプラ法では三尖弁からの血液逆流(青色)が観察されます。

検査の際の注意事項
①腹部エコー検査の場合午前中の検査予約の方は朝食を、午後予約の方は昼食を抜いてください。食事の影響により観察困難となる部位があります。
 ※水やお茶など脂肪分や砂糖の入った飲み物以外であれば飲んで頂いて構いません。
 ※心エコーや頸部エコー、動静脈エコーでは絶食の必要はありません。
 ※もし食事をされてしまった場合は検査者に伝えてください。
②膀胱や前立腺などの検査の場合は検査前に我慢できる範囲で尿を溜めておいてください。
③頸部エコー検査ではタートルネックなどの洋服では脱いでいただくことがありますので襟元の開けられる洋服ですと検査時にスムーズです。

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