生理検査部門 <神経生理検査室>

神経生理検査室とは?

全身の神経や筋肉が活動する際には微小な電流が発生します。神経生理検査室ではこの電流を体に取り付けた電極で捉え、様々な方法を用いて調べます。

検査項目

脳波検査
筋電図検査
脳磁図検査

検査内容

脳波検査

脳波とは:脳内で発生する電気活動を頭皮上の電極で記録する方法のことです。心臓と同じように脳も電気信号を発しており、その微弱な電流を計測します。

どんな検査か:頭と耳朶にあわせて22個の電極を貼ります。クリームで貼り付けるので痛みは感じません。電極が装着できたらベッドに横になって閉眼していただきます。検査の途中で開閉眼・深呼吸・光刺激(目の前でライトがピカピカ光ります)などをしていただきます。その後お部屋を暗くした状態で閉眼していただき、眠れそうであれば眠っている状態を記録します。最後にもう一度しっかり覚醒している状態を記録して検査は終了です。検査は全体で1時間ほどかかります。

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何がわかるか:脳の機能状態をリアルタイムで調べることができます。覚醒・睡眠の状態、脳の機能障害の有無やその程度、範囲などがわかります。正常な波形がでているかどうか、左右差はないか、異常な波形はでていないか等を判定します。

検査の際の注意事項
①脳波検査では頭にクリームをつけるので、終了後洗髪する必要があります。検査室に洗髪台があり、シャンプーとドライヤーを設置しておりますので、タオルをご持参ください。もしくはご自宅に帰ってから洗髪していただいても大丈夫です。
②脳波測定のアーチファクトの原因となりますので、髪に整髪料(ポマード、ワックス、トリートメント等)はつけずにご来室ください。

筋電図検査

筋電図とは:筋線維が興奮する際に発生する活動電位を記録する検査です。針筋電図と神経伝達速度という検査があります。

どんな検査か:針筋電図は、筋肉に小さな針を刺して、筋肉を収縮させたときの電気的活動を波形で記録します。指示に従って力を入れたり抜いたりします。針を刺しますので多少痛みを伴います。神経伝達速度は、手足の神経に電気刺激を与えて、その刺激が神経を伝わる速度を測定します。電気刺激の強度によって多少痛みを感じる場合もあります。

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➢ 何がわかるか:筋力低下などの症状が筋肉そのものの異常なのか、筋肉の収縮性の異常なのか、あるいは筋肉に刺激を伝える神経の異常なのかを判別することができます。

検査の際の注意事項:膝から下を出していただく場合が多いので、靴下など脱ぎやすい服装で来室していただくと検査時にスムーズです。

脳磁図(MEG)検査

脳磁図とは:脳波と異なり、脳磁図は脳内の電流の周りに発生する磁場を測定する検査です。磁場は頭蓋骨などの障害物により弱められることなく頭皮上に伝わるため、脳内の電流源の位置をより正確に同定することができます。

どんな検査か:ベッドに寝た状態で、電極コイルが埋め込まれたドーム型の測定装置に頭だけ入ります。顔や体は外にでていますのでMRIのような圧迫感はありません。

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何がわかるか:脳波と同様に、脳の機能状態を調べる検査です。前述のように頭蓋骨等の影響を受けず、また磁場を計測するコイルの数も脳波に比べて非常に多いため、異常な電気活動源をより精密に特定することができます。

検査の際の注意事項
①検査時は、指輪やベルトなどの金属類は検査室に入る前に外していただきます。
②化粧品(ラメ入りのアイシャドウやマスカラなど)も測定に影響を与えることがあります。
③測定中に頭を動かしてしまうと正確なデータが得られませんので、検査中はじっとしておく必要があります。

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