共同研究講座

罹患後症状治療学

COVID-19をはじめとした感染症による後遺症の病態を解明する
  • COVID-19罹患後症状の実態を明らかにするための疫学研究
  • 抗ウイルス薬がCOVID-19罹患後症状の発現リスクを低減できるかを検証する臨床研究

いまだ社会的な課題として残っているCOVID-19罹患後症状(いわゆる後遺症)の病態解明に取り組む共同研究講座

新型コロナウイルス感染症の急性期からの回復者の一部に呼吸器症状、循環器症状、味覚・嗅覚障害、神経障害など様々な罹患後症状が認められ、QOL低下や社会生活への影響が問題となっています。

その病態機序はいまだ不明な点が多く、また治療法および予防法は確定していません。
近年、急性期における抗ウイルス薬の投与がその後の罹患後症状の発現を減らすのではないかという報告が複数ありますが、前向き研究においてこれを示したものはありません。
塩野義製薬は新型コロナウイルスの増殖に必須である3C-likeプロテアーゼを阻害する新たな経口の抗ウイルス薬であるエンシトレルビル フマル酸を開発しており、日本国内で承認されCOVID-19の治療薬として広く使用されています。

我々は、このエンシトレルビルの急性期における投与が、その後の罹患後症状の発現リスクを低減させるかどうかを検証するための前向き研究を実施します。

このエンシトレルビル以外にも、社会課題を解決しうる可能性を持った治療薬やワクチンを用いて、産学が連携して罹患後症状の病態解明や治療法・予防法の確立が本共同研究講座の目的です。