共同研究講座

脳機能診断再建学

脳機能解明、人工知能、埋込デバイスにより、脳機能を診断・再建する医療を実現
  • 体内埋込型ブレイン・マシン・インターフェースによる意思伝達・運動機能の再建
  • 嚥下の脳機能を解明し、ブレイン・マシン・インターフェースで嚥下機能を再建
  • 人工知能を用いた脳磁図検査の自動化

脳機能解明の研究ステージ、人工知能と埋込デバイスの開発ステージ、診断・再建の医療応用ステージの3段階のステージに取り組みます

1.体内埋込型ブレイン・マシン・インターフェースによる意思伝達・運動機能の再建
脳信号を人工知能で解読してロボットアームや意思伝達装置を操作するブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の研究開発と臨床応用に取り組んでいます。特に体内埋込により高性能を達成できるワイヤレス体内埋込型BMI装置の研究開発では世界をリードしており、第一世代100チャンネルシステムの治験を重症の筋萎縮性側索硬化症の患者さんを対象にまもなく開始する計画です。同時に、第二世代1000チャンネルレベルのシステムの開発も進めています。

 

2.嚥下に関わる脳機能解明とBMIによる嚥下機能再建
近年の高齢化に伴い、嚥下障害を起因とした誤嚥性肺炎が本邦の死因の上位を占めるようになりました。その中で、脳が原因で嚥下障害を生じる例も多いと考えられますが、嚥下に関するヒトの脳機能はほとんど解明されていません。そこで当研究室では嚥下に関わるヒトの脳機能を解明し、その成果を用いて嚥下のBMIを開発しています。嚥下機能は大脳における随意制御と脳幹における自律制御の接点に位置するユニークな脳機能であることが、分かってきました。

 

3.人工知能を用いた脳磁図検査の自動化
企業との共同研究により、人工知能を用いて手間のかかる脳磁図解析を自動化する研究を行っています。