診療

診療内容のご紹介(医療従事者向け)

高齢者糖尿病診療

チームリーダー:赤坂 憲

<外来:内科1階・総合診療外来>
 
午前 赤坂
(5診)

わが国は超高齢社会を迎えており、もともと糖尿病を持っている方がご高齢になる、あるいはご高齢になってから糖尿病を発症することによって、高齢者の糖尿病は増えています。阪大病院には、糖尿病を専門に診療している診療科として糖尿病・内分泌・代謝内科がありますが、私たち老年・高血圧内科ではよりご高齢の方の糖尿病に特化した診療を行っております。また私たちは糖尿病・内分泌・代謝内科と小児科とともに、阪大病院「糖尿病センター」に参加しており、個々のライフステージに応じた糖尿病診療に貢献しております。

ご高齢の患者さんの中には、糖尿病以外にも様々な疾患や問題点を抱えている方がいらっしゃいます。私たちは老年内科医として、個別の病気のみならず、患者さんの日常生活活動度や認知機能、生活歴や社会的背景を総合的に評価して、それらをふまえた診療を行っております。またご高齢の患者さんには、多くの薬剤を使用しているケースも見受けられます。多種類の薬剤を整理して、現実的で適正な薬物療法を行うことも、老年内科の役割の一つです。2016年、日本糖尿病学会と日本老年医学会は、合同で「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標2016」を発表しました。この中では「治療目標は、年齢、罹病期間、低血糖の危険性、サポート体制などに加え、高齢者では認知機能や基本的ADL、手段的ADL、併存疾患なども考慮して個別に設定する」とされています。私たちはこの考え方に基づき、ご高齢の糖尿病患者さん一人ひとりに対して適切な糖尿病診療を行ってまいります。

【入院診療で行っていること】

高齢者総合機能評価を用いた個別化治療
糖尿病合併症の精査:細小血管障害、大血管障害
適切な食事療法と薬剤の見直しによる血糖コントロール改善
糖尿病教室、栄養食事指導、転倒予防教室を利用した療養指導
適切な社会資源制度の活用を含めた、退院後の医療環境の整備

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