健康スポーツ科学

スポーツ医学

健康・スポーツ・パフォーマンスの医学的課題を捉え、グローバルな健康増進に貢献する
  • 分子メカノバイオロジー研究
  • 関節鏡視下再生医療・バイオメカニクス研究
  • ヒューマン運動力学パフォーマンス研究
  • スポーツ研究イノベーション拠点形成事業(SRIP) (2020東京オリンピックパラリンピック スポーツ庁受託事業)
教授 中田研
健康スポーツ科学講座 スポーツ医学
スポーツ医学教室では,4つの目標をめざして活動しています。
1. RTP: Return-to-Play
スポーツによる外傷や障害の診断,治療 (Injury care) によるスポーツ復帰
2. IP: Injury Prevention
スポーツによる故障やけがの予防
3. HP: High Performance
パフォーマンスの向上
4. HC: Health Care
健康の維持・向上

スポーツ医学が創る、スポーツの未来科学と実践科学

スポーツの語源には、「遊ぶ、楽しむ」という意味があり、さらには、ルールに則って競いあう、という側面があります。近年では、スポーツは、広く健康に貢献する身体活動の全てを含む、世界共有の重要な財産と考えられています(UNESCO, QPE 2015)。スポーツでは、外傷などのけがや、過度の身体活動ではオーバーユース症候群など慢性障害を引き起こします。逆に、運動不足は骨量や筋量の低下や肥満の原因のみならず、全身の機能低下を引き起こします。

当研究室では、スポーツをはじめ、身体活動に伴う外傷や障害の診断や治療、予防の臨床的研究や基礎研究、橋渡し研究を行っています。

分子メカノバイオロジー研究(豊中キャンパス)

運動器や脳神経の細胞、三次元組織培養、力学刺激培養、大小動物を用いた基礎的な細胞生物学、分子生物学研究を行っています。

写真1 コラーゲン半月板補てん材料の開発の様子

写真2 3次元力学刺激培養システム

関節鏡視下再生医療・バイオメカニクス研究(吹田キャンパス)

新しい関節治療の実用化をめざした橋渡し研究を進めています。コラーゲンからなる新しい半月板治療を企業とも共同開発し、動物実験などを経て、世界で初めてヒトでの実用化を行ないました。

ヒューマン運動力学・パフォーマンス研究(吹田キャンパス)

リハビリテーションやトレーニングによるパフォーマンス、動的バランス向上をめざして、床反力解析と動作筋電図解析、動作解析を組み合わせて研究を行っています。

写真3 人運動力学パフォーマンス研究の様子

『スポーツ庁受託事業 SRIP (Sports Research Innovation Projectスポーツ研究イノベーション研究プロジェクト 2015-2019)

2020東京オリンピックパラリンピックをはじめ、2019 ラグビーワールドカップ、2021関西ワールドマスターズなど、多くの国際スポーツイベントを控え、スポーツ障害予防やパフォーマンスを高めるスポーツ医科学研究を、医学系研究科内の多くの教室や、大阪大学内の情報科学研究科、工学研究科、基礎工学研究科、サイバーメディアセンターなどと連携し、大学間や企業、スポーツ競技団体とも共同で推進しています。

図4 スポーツ庁受託事業「SRIP」の概要