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○研究項目A02: 心臓興奮の頑健性と破綻の多階層システムバイオロジー研究

本項目は、単一臓器機能のミドルアウト的アプローチのシステム研究です。対象となる臓器は心臓です。心臓は、ヒトであれば100年近くにわたり興奮・拍動します。その頑健性は生命維持に必須であり、心筋細胞のイオンチャネルやトランスポーター、受容体や細胞内シグナルパスウェイ関連分子などの要素の確率論的でダイナミックな機能を基盤とした心筋細胞の活動電位とその心臓組織内での興奮伝播が基本となります。一方で、疾病や遺伝子異常によるこの頑健性の破綻は、致死的不整脈発生の原因となります。A01班と密接に連携をとりながら、分子・細胞・組織・臓器の各階層における実験研究に基づく心臓電気活動の数理モデルをプラットフォーム上に作製し、それらを繋ぐ多階層システムとしての心臓電気活動のロバストネスとダイナミクスの動作原理とその破綻としての病態のシステム的理解を目指します。