2013年

 

北村 哲久≪環境医学≫ 「東日本大震災と院外心停止」



免疫制御学-2
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2013年11月28日 発表
掲載誌The New England Journal of Medicine(2013) doi:10.1056/NEJMc1306058

東日本大震災と院外心停止

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、死者行方不明者約1万9千人に達する戦後最大の自然災害である。地震は被災者に強い精神的・肉体的ストレスとなり、心臓突然死の原因となることが知られている。本研究では、この歴史的な地震と心原性院外心停止の関係を評価した。総務省消防庁が集計している全国院外心停止(ウツタイン)統計から、東日本大震災で最も被害を受けた岩手県・宮城県・福島県において、心停止発生数は、地震発生後第1週(リスク比=1.70)、第2週(リスク比=1.48)、第3週(リスク比=1.47)、第4週(リスク比=1.26)で有意に増加した。
本研究結果は、地震後の突然死対策として役立つと考える。

URLhttp://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/envi/index.html   環境医学教室紹介