大津 欣也 ≪循環器内科学≫ 「心臓における c-raf-1の心保護機能の解明」
2004年10月1日 発表
掲載誌 J Clin Invest. 114:937-943 (2004)
心臓における c-raf-1の心保護機能の解明
要旨:古典的MAPK経路であるRaf-MEK-ERK経路は様々な細胞において増殖、分化、細胞死などへの関与が示唆されてきた。心筋特異的Raf-1ノックアウトマウスはアポトーシスの増加と共に心機能が低下したが、MEK-ERK経路活性化には変化を認めなかった。この表現型はASK1のダブルノックアウトにより救済された。心臓においてRaf-1はMEK-ERKとは独立した情報伝達機構で心筋保護的に機能していることを示した。