脳神経感覚器外科学

脳神経外科学

その時代にできるベストを尽くす
  • ブレイン・マシン・インターフェイスを用いた脳機能再建の研究
  • てんかん研究
  • 自家嗅粘膜移植による損傷脊髄機能再生法
  • 神経膠腫に対するWT1ペプチドワクチン療法
  • レーザースペックル脳表血流計を用いた脳虚血研究
教授 貴島晴彦
脳神経感覚器外科学 脳神経外科学
脳神経外科学講座は昭和47年に開設され、私が4代目の教授となります。当研究室では、一貫して脳神経外科に関連する幅広い分野で高度な医療を提供することを目標とし、研究ならびに臨床に取り組んでおります。また、これらを通じて、高度な脳神経外科医、研究者を育成しています。

脳神経外科研究

ブレイン・マシン・インターフェースを用いた脳機能再建の研究

頭蓋(とうがい)内に電極を置くことにより、重度の麻痺がある患者さんでも思い通りに義手を動かしたり,意思伝達装置を動かせる高性能なブレイン・マシン・インターフェースの臨床応用を目指しています。

てんかん研究

頭蓋内に留置した電極や脳磁計を使い、てんかん発作の予測や病態の解明を目指した研究を行っています。

自家嗅粘膜移植による損傷脊髄機能再生法

脊髄損傷によって脊髄に非可逆的な損傷が及ぶと、四肢の運動および知覚麻痺や膀胱直腸障害等の回復は望めません。ポルトガル共和国リスボンの国立エガス・モニツ病院では2001年より、自家嗅粘膜移植による損傷脊髄の再生医療法が開発され、従来認めなかった回復効果が報告されています。嗅粘膜は成人後も神経再生がみられる組織であり、その移植により脊髄損傷の改善が得られると考えられています。

WTペプチドワクチンによる悪性脳腫瘍の免疫療法

2004年から開始した臨床第II相試験の結果、再発膠芽腫(こうがしゅ)に対するWT1免疫療法の有効性が明らかになりました。

レーザースペックル脳表血流計(LSF)を用いた脳虚血研究

非侵襲的脳表血流計であるLSFを用いることにより、MRIやPETでは検出できなかった脳血流の動的変化を可視化し、脳梗塞の二次性増悪機序を解明したいと考えています。てんかんモデルや外傷モデルにも同様の研究手法を導入し、新たな知見の獲得に努めています。

レーザースペックル血流計を用いた脳表血流変化の観察