センターから

令和2年度における研究成果が学術論文として公表されました。

新しい研究成果が学術論文として公表されましたので報告致します(令和2年度)。

双生児のみなさんにご協力いただき、本年度も多くの研究成果を報告することができました。

 

【研究成果】

ツインリサーチセンター教員および保健学専攻の大学院生が、医薬基盤・健康・栄養研究所との共同研究を行った成果が論文掲載されました。腸内細菌叢(マイクロバイオーム)と栄養摂取との関連を一卵性双生児で解析したデータです。

 

著者名: Natsuko Matsumoto, Jonguk Park, Rie Tomizawa, Hitoshi Kawashima, Koji Hosomi, Kenji Mizuguchi, Chika Honda, Ritsuko Ozaki, Yoshinori Iwatani, Mikio Watanabe, Jun Kunisawa

論文名:Relationship between nutrient intake and human gut microbiota in monozygotic twins

掲載誌:Medicina 2021, 57(3), 275

 

【研究成果】

招へい教員である畿央大学 健康科学部 理学療法学科 松本大輔先生による、ふたごを対象としたPhase Angleという細胞の生理的機能レベルを反映する値への遺伝・環境要因に着目した研究結果について報告しています。

 

著者名: Daisuke Matsumoto, Fujio Inui, Chika Honda, Rie Tomizawa, Mikio Watanabe, Karri Silventoinen, Norio Sakai

論文名:Heritability and Environmental Correlation of Phase Angle with Anthropometric Measurements: A Twin Study

掲載誌:Int J Environ Res Public Health. 2020 Oct 26;17(21):7810.

 

【研究成果】

大阪大学歯学部 第一口腔外科 磯村 恵美子先生による、智歯の萌出の程度への遺伝因子、環境因子の影響を調べた論文です。ツインリサーチセンターの一卵生双生児と二卵性双生児の智歯の萌出程度を用いて解析を行っています。

 

著者名: Emiko Tanaka Isomura, Yuko Kurushima, Hironobu Kobashi, Kaori Enoki, Motozo Yamashita, Kazunori Ikebe, Osaka Twin Research Group

論文題名:Factors Influencing the Localization of Mandibular Third Molars in Twins

掲載誌:J Oral Maxillofac Surg. 2020 Aug;78(8):1279-1287.

 

【研究成果】

招へい教員であるカッリ先生による、16か国からの28のツインコホートを用いて教育達成度に関する遺伝、環境因子の影響についての報告です。

 

著者名: Karri Silventoinen, Chika Honda, Fujio Inui, Rie Tomizawa, Mikio Watanabe, Norio Sakai

論文題名: Genetic and environmental variation in educational attainment: an individual-based analysis of 28 twin cohorts

掲載誌:Sci Rep. 2020 Jul 29;10(1):12681.

 

【研究成果】

招へい教員である今泉先生による、1995年から2008年の日本における一卵性双生児と二卵性双生児の出生時体重の不一致と乳児死亡率の関係についての報告です。

 

著者名: Yoko Imaizumi

論文題名:The Relationship between Birth Weight Discordance and Adverse Infant Mortality among Monozygotic and Dizygotic Twins in Japan, 1995–2008

掲載誌: Twin Res Hum Genet. 2020 Feb;23(1):55-60.

 

【研究成果】

招へい教員である本多先生による、大阪大学医学系研究科附属ツインリサーチセンターの保有するレジストリに関する総説です。

 

著者名: Chika Honda, Mikio Watanabe, Rie Tomizawa, Osaka Twin Research Group, Norio Sakai

論文題名: Update on Osaka University Twin Registry: An Overview of Multidisciplinary Research Resources and Biobank at Osaka University Center for Twin Research.

掲載誌: Twin Res Hum Genet. 2019 Dec;22(6):597-601.

 

【研究成果】

歯科臨床に役立つ社会のキーワードとして、多胎育児の現状についての情報提供がなされています。

 

著者名:落合世津子

論文題名:#18多胎児育児 ふたご家庭の育児困難感にサポートを

掲載誌:2019.9 歯科衛生士.43

【配信中・質疑応答】大阪大学 ハンガリー・日本ジョイントセミナー動画配信のご案内

現在、Youtubeにて配信中のハンガリーとのジョイントセミナーに

質問が届きましたので、ご紹介いたします。

まだ、配信と質問は受付中です。

Youtubeはこちらから 日本語字幕付き

ご質問はこちらから 日本語・英語どちらでも受付中です。

 

 

視聴者からの質問

” I saw your great academic presentation. So I have some questions.

Are the penetrance and expressivity of identical twins the same?

And with regard to hereditary diseases, if identical twins raised in different environments, environmental factors could have an effect on their expressivity? “

日本語訳)素晴らしい内容でした、いくつか質問があります。一卵性双生児(同一遺伝子)において浸透率や表現度は同じなのか。遺伝疾患に関して、もし一卵性双生児が異なる環境下で生育した場合、環境因子は表現度(発症、病型)に影響しうるのか。

 

タルノキ先生お二人からの回答

Penetrance and expressivity of diseases are different, based on the disease type. If there is a highly heritable disease, there is a high chance that both members of the identical twin pair will be affected. If the identical twins raised in different environment, it could affect the expressivity of disease by epigenetic effects. Accordingly, it might affect the expression of the disease in time as well (eg. the disease will be expressed in one twin but years later in the other one).

日本語訳)疾患の浸透率や表現度は疾患により異なります。もし遺伝性の高い疾患であれば、一卵性双生児のいずれもが影響を受ける可能性が高いです。もし一卵性双生児が異なる環境で生育した場合、浸透率はエピジェネティクな影響を受けうるでしょう。また、表現度は時間にも影響させるかもしれません(例えば、疾患は双生児の一方で発現した何年後かに他方に発症することがあります)。

大阪大学 ハンガリー・日本ジョイントセミナー

国際共同研究を行っているセンメルワイス医科大学(ハンガリー)のアダム・タルノキ先生ならびにデビッド・タルノキ先生(センター招へい准教授・ハンガリーツインレジストリー設立者)と髙橋洋人先生(センター准教授)によるジョイントセミナーをオンライン開催いたします。(日本語字幕あり)

3名の先生は、Radiology(放射線画像医学)が専門で、CT(コンピューター断層画像)やMRI(核磁気共鳴画像)などの医用画像を用いた研究を行っています。

ツインリサーチにおけるその現状と新たな研究の紹介について、講演いただきます。

 

アダム・タルノキ先生 デビット・タルノキ先生

髙橋洋人先生

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セミナーの視聴方法

視聴は無料で、登録は不要です。

日本語字幕あり

youtubeにて公開中!! 

こちらから

 

 

令和2年度 研究活動報告会開催のご案内

プログラム

日時:令和3年3月19日(金)15:00-17:00

場所:Zoom開催

開会の挨拶 

大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター

  センター長 酒井 規夫

 

研究活動報告及び質疑応答

  • センターの活動について

  大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター

   特任講師 冨澤 理恵

  • 「双生児とご家族を対象としたマイクロバイオーム」

  大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター

   特任講師 冨澤 理恵

  • 「日本人とハンガリー人データを用いた睡眠の質およびクロノタイプ決定因子の比較検討」

  大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター

   特任講師 冨澤 理恵

  • 「2019年のアンケート調査の未解答者への再送付結果について」

  畿央大学 健康科学部看護医療学科

   准教授 乾 富士男

  • 「成人双生児におけるPhase Angleの遺伝・環境要因の検討」

  畿央大学 健康科学部理学療法学科

   准教授 松本 大輔

  • 「一卵性双生児ペア間におけるDNAメチル化率差の経年変化」

  大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 生体病態情報科学講座

   M2  瀧田 尚子

  • 「一卵性双生児ペア内のDNAメチル化レベル差の網羅的解析」

  大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 生体病態情報科学講座

   M2  田村 夏子

  • 「双生児のゲノム多様性と遺伝子発現」

  岡山大学大学院医歯薬学総合研究科  病原ウイルス学

   教授 本田 知之

  • 「自然な視聴覚体験の脳内表現における遺伝的寄与」

  大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター

   招へい研究員 豊田 峻輔

  • 「糖鎖研究はツインリサーチに応用できるか?」

  大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 機能診断学講座

   教授 三善 英知

  • 「脳MRIデータを用いた健常者の脳形態への遺伝因子・環境因子の寄与について」

  大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター

   准教授 髙橋 洋人

 

閉会の挨拶

大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター

  副センター長 田中 壽

 

 

プログラム

 

 

第44回 ツインリサーチセミナーを開催しました。

今回は、大阪大学歯学部附属病院 第一口腔外科の磯村恵美子先生より

智歯(親知らず)に関する、ふたごを対象とした研究結果についてお話しいただきました。

身近な親知らずとあって、会場からは多くの質問があり、活発な時間となりました。

 

演者:大阪大学歯学部附属病院 第一口腔外科

   磯村 恵美子 先生

演題:「智歯(いわゆる親知らず)の萌出状態と遺伝の関係について」

 

 

 

クロスワード パズルの回答(ニュースレター17号)

ふたごボランティアの皆様

 

平素は、当センターの活動について

ご理解・ご協力を賜り感謝申し上げます。

 

さて、皆様のお手元に届いているニュースレター17号の

クロスワード パズルの回答をお知らせいたします。

少し難しかった、スラスラ解けた、などなどありましたでしょうか。

 

楽しんでもらえたら、大変嬉しく思います。

 

答えはこちら

第44回 ツインリサーチセミナー開催のお知らせ

智歯(親知らず)の萌出の程度は、以前から遺伝が影響しているのではないかと言われてきたが、

その関連性について、今回ふたごを対象とした研究結果について報告していただきます。

 

日時:2020年11月10日(火)17:00-18:00

会場:医学部保健学科 第3講義室

演者:大阪大学歯学部附属病院 第一口腔外科

   磯村 恵美子 先生

演題:「智歯(いわゆる親知らず)の萌出状態と遺伝の関係について」

 

 

【中止のお知らせ】ふたごフェスティバル2020

謹啓

 秋涼の候、益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。

 

さて、毎年秋に開催しておりました「ふたごフェスティバル」ですが、

新型コロナウィルス感染症(COVID19)拡大防止のため、本年は中止することといたしました。

参加をご検討いただいていた皆様には、ご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ございません。

何卒、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

                  敬具

 

 

【開催中止】令和元年度 研究活動報告会

現在発生している新型コロナウィルス感染症の情勢を鑑みまして、

3月18日(水)に予定しておりました今年度の研究活動報告会の開催を中止とさせていただきます。

ご予定していただいた皆様には、大変申し訳ございません。

今後とも、当センターをよろしくお願い致します。

                センター事務局

第43回 大阪大学ツインリサーチセミナー開催のお知らせ

レジストリを活用した研究が近年盛んですが、その運営や維持などにはさまざま問題を抱えています。

今回、髙橋先生がこれまで関与されてこられた希少疾病のレジストリ(REMUDYや RudyJapan)について紹介いただきながら、今後のレジストリについて議論したいと思います。

 

日時:2019年11月20日(水)16:00-17:00

場所:医学部保健学科 第三講義室

講師:大阪大学大学院医学系研究科 保健学科専攻

   機能診断科学講座 臨床神経生理学

   髙橋 正紀 先生

演題:「レジストリ研究の現状と今後」

 

ふたごフェスティバル2019開催!

今年は、ツインリサーチセンター設立10周年です!

これを記念して、ふたごの皆様に、アンケートと写真を募集しております。

また、ゲストをお招きして「ふたご」についてトークイベントをします。

詳細は下記を御覧ください。

 

日時:令和元年11月17日(日)13時〜16時(開場12:30)

会場:吹田キャンパス コンベンションセンター

後援:大阪府、大阪府医師会、大阪府看護協会

協力:大阪大学21世紀懐徳堂、国立大学フェスタ2019

 

参加対象者:ふたごの方とその家族

(みつご以上の方の参加もお待ちしております。)

参加費無料・事前申し込みをお願いします

参加申し込みはこちらから

 

※吹田キャンパスの地図はこちら

 

 

 

センター設立10周年に向けて

世界のふたご研究者よりメッセージが届いています。お楽しみに!

「ふたご、ふたごによる、ふたごのための」トークイベント

自身ふたごである放送作家 米井敬人氏と、ふたご子育て中の朝日放送テレビアナウンサー橋詰優子氏をお招きし、現役大学生のふたごと双生児研究者も加わり、「ふたご」にまつわるトークを広げます。

ここでは、ふたごの皆様より頂いたアンケートの内容をご紹介いたします。

アンケートにもぜひご参加ください。

「ふたごの子育て交流会」

講師:落合世津子先生

 大阪多胎ネット代表・日本多胎支援協会 理事・大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター 招へい教授

ふたごの先輩パパ・ママ、ふたごの大人やふたごの大学生も交えた講演会を開催します。

ふたごの子育てについて、情報交換しませんか。

サイエンスカフェ

これまで、多くのふたごの皆様にご協力いただき研究を進めてきました。

これまでの研究結果やこれからの研究を含め、ツインリサーチ(ふたご研究)で何がわかるのか、

ツインリサーチセンターにおける研究の可能性を知って下さい。

健康チェックコーナー

「似ているところはどこなの?」

今回は、身長・血圧・握力測定、足型のスタンプをとることが出来ます。

ふたごのお二人だけでなく、ご家族で似ているところ、似てないところはあるのでしょうか。

体験コーナー

「ゲノムって何?」

そんな疑問に、ブロッコリーからDNAを取り出す実験や、二重らせんストラップを作って、

楽しみながら理解を深めませんか。実験終了者には、修了証をお渡しします。

10th Anniversary Photo Gallery

10周年を記念して、皆様より、10年前の写真と現在の写真を募集しています。

ふたごの皆様の歴史を御覧ください。

スタンプラリー 

サイエンス・カフェのクイズに答えて、健康チェックコーナーで計測するとスタンプがもらえます。