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松本博志教授(法医学)が着任しました

教授 松本 博志 (まつもと ひろし)

医学専攻社会環境医学講座(法医学)

この4月に死因究明2法が施行されました。医療機関外死亡、医療機関内死亡ともに死因診断が重要ですし、国民(遺族)の知る権利にも応えなければなりません。新しい教育システムを確立して死因究明専門家の養成を務めるとともに、未だ明らかになっていない様々な死亡機序を明らかにして不幸な死を予防できる世の中にしていく所存です。

これまでの業績の紹介

私は、今まで飲酒関連死を中心に研究を行ってきました。飲酒者の軽症の頭部外傷後死亡は挫傷後増大する脳浮腫によること、それに AQP4 が関与することや、特発性大腿骨頭壊死症の動物モデルを確立し、その発症機序に自然免疫シグナリングが関与すること等を明らかにしてきました。いずれも臨床研究へと発展しているところです。また、64 例 CT の導入や溺水の分子診断法等、科学的データに基づいた死因診断も行ってきました。

略歴(主なものを抜粋)

平成 3年 3月 和歌山県立医科大学 医学部 卒業
平成 3年 4月 京都大学 大学院医学研究科 博士課程入学
平成 6年 8月 京都大学 医学部 助手
平成 7年 1月 兵庫県非常勤監察医(阪神・淡路大震災検案活動に従事)
平成 7年 4月 京都大学 大学院医学研究科 助手
平成 8年 7月 医学博士 (京都大学)
平成 9年 9月 ハーバード大学 医学部 客員研究員
平成12年 4月 札幌医科大学 医学部 助教授
平成14年 6月 札幌医科大学 医学部 教授
平成20年 4月 札幌医科大学 理事長学長補佐
平成22年 4月 札幌医科大学 標本館長
平成23年 3月 東日本大震災検案活動に従事
平成25年 4月 大阪大学 大学院医学系研究科 教授