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片上 直人≪内分泌・代謝内科学≫ 「シロスタゾールの動脈硬化進展抑制効果-糖尿病における動脈硬化の発症予防と進展阻止に関するアジア多施設前向き研究 (DAPC Study)の結果から-」

内分泌・代謝内科学
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2010年6月1日 発表
掲載誌 Circulation 121:2584-2591(2010)

シロスタゾールの動脈硬化進展抑制効果-糖尿病における動脈硬化の発症予防と進展阻止に関するアジア多施設前向き研究 (DAPC Study)の結果から-

生活習慣の欧米化に伴い、日本を含むアジア諸国では糖尿病とその合併症でもある動脈硬化性疾患の増加が問題となっている。抗血小板薬は、動脈硬化の二次予防に有効とされているが、2型糖尿病患者への一次予防・二次予防効果については十分な検討がなされていない。そこで、アジア地域の20医療機関で、閉塞性動脈硬化症の合併が疑われる40~85歳の2型糖尿病患者をアスピリン投与群とシロスタゾール投与群の2群に無作為割付し、頸動脈内膜中膜複合体肥厚度(IMT)の経年変化を2年間にわたり観察した。観察期間中のIMT進展度はアスピリン投与群(n=152)に比較してシロスタゾール投与群(n=145)で有意に抑制されていた。また、シロスタゾール投与群ではアスピリン投与群に比較して、HDL-C値とTriglyceride値の有意な改善が認められた。以上の結果から、シロスタゾールにはアスピリンより強い動脈硬化抑制効果があることが示唆された。

URLhttp://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/endmet/www/home/

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