寄附講座

変革的医療情報システム開発学

情報、育成、革新

  • 新興感染症にも対応できる人材育成のための教育コンテンツ配信プラットフォームの開発
  • 臨床データ・画像情報・臨床サンプル情報の一元管理のための革新的な医療情報システムの構築

次なる新興感染症の流行に備えた、教育コンテンツ配信プラットフォーム・革新的な医療情報システムの開発

当教室は、新型コロナウイルス感染症「COVID-19」における教訓を踏まえ、次なる感染症の流行に備えるため、大阪大学に設置された「感染症総合教育研究拠点(Center for Infectious Disease Education and Research (CiDER))」の人材育成部門としての側面を持っています。CiDERの人材育成部門は、感染症に関して、医療従事者やこれから医療従事者になる人々に対して、感染症対策や検査に関する最新の技術、知識を教育し、将来の感染症対策リーダーや新たな検査技術を開発する人材を育成する部門です。

当教室では、これからの感染症対策の現場に求められる技術・知識、感染症に関する正しい医療情報を幅広く提供する教育コンテンツ配信プラットフォームを整備し、感染症に関する正しい知識を、「いつでも、どこでも、どなたでも」学ぶことができる場を提供することを目指しています。現在、教育コンテンツ配信プラットフォームとして、「CiDER-EDU」を整備しており、大阪府との共催で、初期臨床研修医向け感染症研修プログラム「CORE-ID」を配信しています。

図1:CiDER-EDU

また、感染症対策のためには、臨床検体を迅速に解析することが必要ですが、その臨床検体と医療情報を結びつけることも非常に重要です。そこで、当教室では、医療情報学教室と連携し、多施設共同臨床研究を実施する体制整備・質の高い治験及び臨床研究の推進を図ることを目的としたOCRネット(大阪臨床研究ネットワーク)において、臨床データ収集システムおよび臨床画像収集システムと連携したサンプル情報管理システムの開発・整備を進めています。このように、臨床データ・画像情報・臨床サンプル情報を一元的に統合管理・解析し、次々と起こることが予想される新興感染症に対して、速やかに科学的なエビデンスを発信するための基盤となるような、革新的な医療情報システムの構築を目指しています。

図2:臨床データ・画像情報・臨床サンプル情報の一元管理のための医療情報システム

これらの教育コンテンツ配信プラットフォーム・医療情報システム構築で得た知見を、感染症以外の分野に横展開させることも期待されています。