共同研究講座

医療データ科学

リアルワールドデータと臨床試験の統合による新たなエビデンスの構築
  • リアルワールドデータと臨床試験データからのエビデンスを適切に解析・評価する方法の開発
  • 品質を確保したリアルワールドデータの収集・管理方法の開発
  • 医療統計リテラシー基盤の構築と医学研究に必要とされる高度な専門人材の育成

リアルワールドデータ(RWD)の抱える諸課題を克服

電子カルテやレセプト等の電子診療情報、患者レジストリデータなどのリアルワールドデータ (RWD)は医療実態を示す貴重な情報源であり、その利活用により新薬開発時の臨床試験規模の最適化、エビデンスの構築、安全性監視の高度化など、効率的な薬剤評価の一助を担う可能性を有しているため、近年注目されています。一方、RWDの適切な利用や結果の解釈の仕方については課題も多く、特に規制下でのRWDの利用については、その収集方法や品質などにおける多くの課題を克服する必要があります。
本講座では、大阪大学附属病院未来医療開発部データセンターおよび医学統計学講座と協力し、
・ RWDの品質に注視したデータの収集方法や管理方法の検討
・ 臨床試験データとRWDを統合した医薬品・医療機器の新たな評価方法の開発
・ RWDを用いた新たな臨床評価指標の探索
など、RWDの抱える諸課題を克服し、医療水準の向上・健康社会の実現に向けて貢献することを目的としています。


また、医学研究から質の高いエビデンスを得るためには、科学的に適切な研究計画の策定、信頼性を保証できるデータ管理、試験結果を適正に解釈するための統計解析等のいわゆる医療統計リテラシーが重要となります。
本講座では、上記に加え、医療データサイエンスを支える疫学、統計学、生物情報科学および医療情報学の知識や技術を有する高度な専門人材の育成も目指します。