共同研究講座

次世代画像診断学

医用画像を用いて新しい臨床的価値を生み出す
  • CT,MRI画像を用いた多機能画像を用いての各種疾患の診断法、治療効果判定法の確立
  • 脳機能評価を可能とするMRI装置の開発
  • ビッグデータ時代の医用画像評価法の確立
  • 高詳細CTを用いた新しい画像診断法の確立

 

最先端のCT,MRI画像を用いて臨床的に有用な画像解析法、定量化技術を開発する

CT,MRIを用いた画像診断は装置の進歩により、高分解能で多相なデータ収集が可能となっている。従来は解剖学的情報が主であったが、血流や拡散情報、壁動態など機能情報も評価されている。機能情報を得るには画像データ解析が必須であり、機能を含む定量化画像はimaging biomarker として、病態評価や治療効果判定などに用いることが期待されている。これらの機能画像の問題点としては再現性があり、解析ソフトや撮影装置の違いにより結果が異なることが知られている。特に最新の脳機能解析では多くの解析ソフトを用いた新しい知見が多く発見されているが、研究と臨床の間には大きな解離があり、研究結果を臨床応用するには至っていない。その主な原因として、解析ソフトが使いにくいこと、装置や撮像・解析条件が変わることで結果が一致しないことが考えられる。
機能画像を一般臨床に広く普及させ、多くの患者さんにその成果を還元するには、使いやすく、装置に依存しない解析ソフトや評価法が望まれているCT,MRIの多次元画像を用いて、撮像装置などの影響が少なく、広く臨床に利用可能となる次世代の画像解析ソフトの開発を行う。すでに開発されているアプリケーションでは、多くの臨床データを用いてマルチモダリティ、マルチベンダー間での臨床評価を行い、多機能画像の臨床的有用性を確立し、一般病院にでも使用可能なソフトウェアの最適化および簡便化を行う。より信頼性の高い機能画像を取得するためには、測定装置の精度向上も必要であり、本講座にて新しい画像診断法、診断装置の共同開発も行う。これら最新の多機能画像を広く臨床に普及させるために新しいソフトおよびハードの開発を行い、次世代の画像診断法を確立する研究を行っている。