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大阪大学から日中で初の ダブルディグリーによる博士(医学)授与者が誕生「大学の世界展開力強化事業」

概要

大阪大学から、日中で初めての医学分野におけるダブルディグリープログラムでの博士号取得者が誕生しました。

2022年9月22日、大阪大学大学院医学系研究科の王小文(WANG Xiaowen)さんが医学系研究科博士後期課程ダブルディグリープログラム(DDP)を修了し、大阪大学と北京大学から医学分野の博士の学位を授与されました。

これは、文部科学省が展開する「大学の世界展開力強化事業」として、2016年に大阪大学が採択された「世界的健康問題の解決に向けた医学研究グローバルリーダー育成プログラム」で実現したものです。

現在、このプログラムでは、日中韓それぞれの大学に計6名の大学院学生が在籍しています。

プログラムの概要

大阪大学は、文部科学省の「大学の世界展開力強化事業」として2016年に「世界的健康問題の解決に向けた医学研究グローバルリーダー育成プログラム」に採択されました。

日中韓3か国間での医学・公衆衛生学分野での交流プログラムで、世界的な健康課題である生活習慣病、認知症、老化関連疾患の予防・治療に取り組み、その解決に貢献する、グローバルに活躍する研究者を育成することを目的としています。

中国の北京大学、清華大学、上海交通大学、天津中医薬大学、韓国の延世大学校と共同で当事業を実施しています。 

さらに2021年度からは、感染症関連分野の教育研究プログラムの充実のため、タイのマヒドン大学、中国の広東薬科大学、大阪大学微生物病研究所、大阪大学医学系研究科保健学専攻、さらに国立国際医療研究センターが参画し、ASEAN地域へもコンソーシアムを拡大しています。

ダブルディグリー(DD)について

大阪大学では、北京大学、上海交通大学、天津中医薬大学、延世大学校とDDP協定を締結し、DD取得のための体制を整備するとともに、入学から卒業までの学生支援体制を確立しました。DD候補学生は博士課程における4年間の履修期間の内、約2年間海外の大学で授業・実習、研究を行います。単位修得並びに研究成果(原著論文)の評価基準を両大学でクリアすることでそれぞれの大学での博士学位を取得できます。

2019年度からDDPによる博士後期課程の学生の派遣・受入を本格的に開始し、現在大阪大学にて北京大学の学生2名、延世大学校の学生1名を受入れ、大阪大学から北京大学へ1名、延世大学校へ2名の学生を派遣、合計6名のDDP学生が在籍しています。

大学間交流の枠組み形成

本プログラムで、留学生の実質的な教育・研究指導を担当する大学院医学系研究科の研究室は、プログラム開始当初の2016年度には公衆衛生学、核医学、生体システム薬理学の3講座でした。その後5年間に遺伝学、医の倫理と公共政策学、統合生理学、放射線治療学、内分泌・代謝内科学、環境医学、麻酔・集中治療学、分子神経科学、病態病理学、免疫制御学、スポーツ医学、形成外科学、呼吸器・免疫内科学、免疫細胞生物学、医学統計学、精神医学、神経内科学の20基幹講座、肥満脂肪病態学、運動器バイオマテリアル学の2寄附講座、ならびに医学科教育センターが加わり、協力講座として連携体制を組んでいます。

新たに大学院医学系研究科保健学専攻、微生物病研究所が加わり、学外では国立国際医療研究センターが連携のもと、基礎、臨床、社会医学の分野を幅広く網羅する形で、留学生に医学・公衆衛生学の教育・研究の機会と、充実した指導体制を提供できるプログラムへと拡大しています。

<参考>

大阪大学のキャンパスアジアプログラムでは、中国・韓国・タイへ、短期・中期・長期の留学を希望する学生の方を募集しています。詳しくは、下記URLをご覧ください。 

◆ 大阪大学キャンパスアジアプログラム
URL:http://www.pbhel.med.osaka-u.ac.jp/campusasia/

◆ 文部科学省「大学の世界展開力強化事業」
URL:https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/sekaitenkai/