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小児心疾患(先天性心疾患)

小児心疾患(先天性心疾患)について

先天性心疾患について

1965年 日本で初めて人工心肺を用いたファロー四徴手術を行いました

心房中隔欠損や心室中隔欠損といった単純な先天性心疾患からファロー四徴、完全大血管転位などの先天性複雑心疾患、あるいはフォンタン手術を必要とする単心室の患者さんまで先天性心疾患全般にわたり治療を行なっております。また、妊娠中に超音波検査で心疾患を疑われた患者さんに対して、産科、新生児科と共同して治療でき、出生後すぐからさまざまな形で対応可能です。

また、1956年に、当科は日本で初めて、人工心肺を用いたファロー四徴手術を行って以来、1,000例以上の先天性症例を治療しており、多くの成人期になった患者さんの治療を行っています。その経験をもとに、さまざまな成人先天性心疾患に対応しておりますので、どうぞご相談ください。

小児心不全について

大阪大学心臓血管外科は、小児心臓移植施設のひとつです。


当科は日本に3施設しかない小児心臓移植施設のひとつです。重症心不全患者に対する治療を小児循環器科と合同で行っています。
心不全の重症度に応じ、投薬治療から補助人工心臓まで幅広い治療を提供しています。
また、全国の小児心臓移植施設と小児心不全ネットワークを作り、全国の患者さんに対応するようにしております。
診療をご希望の場合、ご相談していただければ、すぐに対応いたします。

再生医療について

患者様のために最先端の心血管疾患治療を開発しております

当科では、最先端の心血管疾患治療として再生医療に取り組んでおります。

ファロー四徴術後の患者さんに対する再手術について

ファロー四徴はチアノーゼを認める先天性心疾患のもっとも多い病気であり、発生率は10000人に2人程度、先天性心疾患全体の5%程度です。治療には外科手術が必要であり、現在では主に、乳幼児期に修復術を行なっています。大阪大学心臓血管外科では1956年より本疾患の外科治療を開始し、これまでに600例以上のファロー四徴に対し、修復手術を行ってきました。
成人期に達したファロー四徴患者さんは増加傾向にあり、当科では現在100人以上の外来診療を行っています。しかし、ファロー四徴は一般に“複雑先天性心疾患”とよばれ、修復術の後も必ず弁膜症などの病気が残ります(遺残病変)。つまり、術後しばらくたってから、再手術を必要とする患者さんが存在します。その中でも、肺動脈弁閉鎖不全はもっとも多い遺残病念であり、長期に放置すると、右心機能低下、不整脈、更には両心不全、突然死といった致死的合併症を来すことがあります。したがって、このような患者さんに対して肺動脈弁置換術を適切な時期に行なうことが重要です。