2009年

 

山本 雅裕、竹田 潔 ≪免疫制御学≫ 「トキソプラズマ原虫による免疫抑制機構の解明」


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2009年11月9日 発表
掲載誌 J. Exp. Med. 206:2747-60 (2009)

トキソプラズマ原虫による免疫抑制機構の解明

今回Reverse geneteicsを用いてROP16を欠損するI型原虫を作製し、ROP16欠損I型原虫はStat3を全く活性化できず、従って、宿主自然免疫応答を抑制できないことから、I型とII型原虫の違いがROP16により決定されることを証明しました。また、そのメカニズムについては、ROP16が Stat3に結合し直接リン酸化することを見出しました。さらに、II型ROP16はI・III型ROP16と比較し多型に富んでいることが知られていましたが、その多型の内リン酸化酵素活性部位の一つのアミノ酸の置換によりII型ROP16の活性が劇的に弱まることを生化学的・遺伝学的・bioinformatics的手法で明らかにしました。

免疫制御学