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  • 國府 力、竹田 潤二 ≪環境・生体機能学≫ 「トランスポゾンを用いる染色体工学技術により、マウスにおいて、シスに作用する巨大な調節領域の地図を調べる」

國府 力、竹田 潤二 ≪環境・生体機能学≫ 「トランスポゾンを用いる染色体工学技術により、マウスにおいて、シスに作用する巨大な調節領域の地図を調べる」


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2009年7月26日 発表
掲載誌 Nature Genetics, 41(8), 946-952 (2009)

トランスポゾンを用いる染色体工学技術により、マウスにおいて、シスに作用する巨大な調節領域の地図を調べ る

シスに作用する巨大な調節領域は脊椎動物のゲノム、特に発現パターンが精巧に調節されている発生の重要遺伝子 座にはよく見られる特徴である。数百キロベースにもわたる巨大なゲノム領域を調査する遺伝学的な手段は限られている。ここでは、トランスポゾンSleeping Beautyがマウスのゲノム中で局所的に転移する性質を利用した染色体工学の手法を提案する。エンハンサーを検出するlacZレ ポーターとloxPカセットを組み込んだトランスポゾンベクターを、発生途上で重要なPax1遺伝子座に導入した胚 性幹細胞を作製し、効率のよい局所的な転移反応、入れ子状に配置した欠失変異の形成、四倍体胚相補発生法による胚の誘導を行った。さまざまな挿入/欠失を もった胚の間でのレポーターの発現の比較解析から、ゲノム上近隣にあり長区間にわたりシスに作用する調節配列のマッピングが格段に容易となり、トランスポ ゾンを基盤とした方法で、機能的あるいは臨床的関連のある特定のゲノム区間、例えば病気に関連した小さな欠失を持つゲノム領域の精密な検討に広く使える可 能性が示された。

URL http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/mr-envi/www/

環境・生体機能学