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世界患者安全サミットで阪大病院の取り組みが紹介されました

 

医療の安全向上を目指す「閣僚級世界患者安全サミット」の第三回会合が、日本政府(厚生労働省)の主催により、413⽇、14⽇に東京で開催されました。アジアで初めてとなる会合には、世界から44カ国の代表や世界保健機関(WHO)をはじめとする6つの国際機関が参加しました。

1日目の専門家会合では、講演やパネルディスカッションを通して医療事故のリスクを減らすための議論がなされました。その中で、「ICT (Information and Communication Technology:情報通信技術)と患者安全」に関するパネルディスカッションには、大阪大学医学部附属病院から中島和江教授(中央クオリティマネジメント部)が参加しました。大阪大学医学部附属病院は、全国の大学に先駆けて医療安全に関する専門の部門を設けており、またICTの利用についても日本で先導しています。中島教授は、常に変化する環境に合わせてシステムをうまく作動させるためにキーとなる、医療システムの相互関係の例を示しました。また、従来は一つの事故から失敗を分析し対策を立てる方法が取られていましたが、中島教授は、電子カルテやアラート、計算など、ICTを医療に利用する際に、それぞれのシステムをどのように融合して活用するか、複数の切り口から安全を考えていくことの重要性を述べました。

翌日には専門家会合での意見を基に「東京宣言」が取りまとめられ、世界の医療事故によるリスクの低減に対する提案により、各国での取り組みの推進が期待されます。

講演の様子(大阪大学医学部附属病院 中央クオリティマネジメント部 中島和江教授)