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大阪大学と塩野義製薬による「医療データ科学共同研究講座」の設置について

10月25日発表

概要

国立大学法人大阪大学(所在地:大阪府吹田市、学長:西尾 章治郎、以下「大阪大学」)と塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)は、2018年10月1日付で、大阪大学大学院医学系研究科に「医療データ科学共同研究講座」を設置しましたので、お知らせいたします。

本講座では、レギュラトリーサイエンスへの造詣の深い生物統計家及びデータマネジメント業務経験者を有する大阪大学と、革新的な新薬の継続的な提供を目指している塩野義製薬が、それぞれの強みを活かし、共同でリアルワールドデータ1(RWD)の活用方法について検討してまいります。

RWDは医療実態を示す貴重な情報源であり、その利活用により新薬開発時の臨床試験計画の最適化、エビデンスの構築、安全性監視の高度化など、効率的な薬物評価を実現する可能性を有しているため、近年注目されています。一方、RWDの適切な利用や結果の解釈の仕方については課題も多く、特に規制環境下でのRWDの利用については、その収集方法や品質など多くの課題を克服する必要があります。本講座では、実診療下での有効性・安全性評価や、臨床試験とRWDを統合した医薬品の評価方法の新しい方法論の開発などを行うとともに、医療データサイエンスを支える疫学・統計学・生物情報科学・医療情報学の知識・技術を有する高度な専門人材の育成を目指します。

大阪大学と塩野義製薬は、本講座の設置により産学連携を積極的に推進することで、産学両面からRWDの抱える諸課題を克服し、医療水準の向上・健康社会の実現に向けて貢献して参ります。

 

注1)日常診療で実施された診断や調剤に関する情報を、二次利用可能な形で電子的に収集・蓄積したデータのこと。代表的なデータソースとしてレセプト、電子カルテなどがある。

 

共同研究講座の概要

講座名 医療データ科学共同研究講座
設置場所 大阪大学大学院医学系研究科
設置期間 2018年10月~2023年9月
世話教授 大阪大学大学院医学系研究科 西田 幸二 教授
研究統括 大阪大学大学院医学系研究科 飛田 英祐 特任教授(常勤)

 

大阪大学について

大阪大学は、江戸時代に大阪に開設された懐徳堂、適塾を精神的源流とし、大阪の市民ならびに政財界の要望を受け、1931年に第6番目の帝国大学として創立されました。現在、11学部、16研究科、6附置研究所等からなる研究型総合大学として発展を続けています。
社会と共に創造活動を展開する、社会との「共創(Co-creation)」をキーワードとして、創立100周年である2031年に「社会変革に貢献する世界屈指のイノベーティブな大学となる」ことを目指しています。

塩野義製薬について

「常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する」という企業理念のもと、「創薬型製薬企業として社会とともに成長し続ける」ことを経営目標に掲げ、自社研究開発に加え国内外のアカデミアや企業との連携を積極的に推進しています。今後も、革新的な新薬の継続的な提供を通じ、世界中の皆さまの健康とQOLの改善に貢献できるよう努力してまいります。