概要

大阪大学大学院医学系研究科、医学部附属病院は、｢大阪大学健康・医療クロスイノベーション会議｣を立ち上げ、第1回目の会議を12月17日(木)に大阪大学中之島センターにて行いました。当日は、約50社・機関から150名の方にご参加いただき、盛況のうちに会を終えることが出来ました。

会議に先駆け、同センターで記者発表を開催し、澤医学系研究科長から会議の設置趣旨、学内体制の整備と併せ、同日付けで、株式会社三井住友銀行、ロート製薬株式会社、株式会社ダイセルの3社と包括連携協定を締結に合意したことを発表いたしました。また、三井住友銀行の蔭山副会長、ロート製薬の山田会長兼CEOにも記者発表の場にご同席いただき、協定締結にあたりお言葉を頂戴いたしました。

会議の設置趣旨

本会議は多様な先進企業・組織との包括的な連携を一層深化させ、組織、分野を越えたクロスイノベーションの実現、研究成果の国際的な事業化の加速等を通じて、健康・医療の革新に取り組むことを目的としています。

本取組は医療分野の研究中心の産学連携から、研究成果の国際的な事業化をも視野に入れた、金融、商社、化学、素材、電気機器等の異業種・他分野との産学連携の深化を目指す国立大学の医学部では初の試みです。

会議の設置背景

本会議の特徴

■ ｢産学連携・クロスイノベーションイニシアティブ｣の設置

12月1日付けで本学医学系研究科・医学部附属病院に｢産学連携・クロスイノベーションイニシアティブ｣を設置いたしました。これは大学の総力を結集した組織横断型の研究推進・人材育成のための取組です。具体的には、他の国立大学の医学系研究科、医学部附属病院に先駆け、ベンチャー設立、メディカルヘルスケア分野の知財戦略の本格的な支援体制を整えていきます。本イニシアティブが主体となり｢大阪大学健康・医療クロスイノベーション会議｣を運営し、企業との包括的な連携の深化、企業サイドの医療・健康分野への取組の強化など、相互の発展を組織的かつ強力に推進します。

■ オープン(クロス)イノベーションの推進基盤の構築

多様な企業との連携により、健康・医療分野の革新に不可欠となっているオープン(クロス)イノベーションの推進基盤の構築を目指します。大学サイドでは、研究活動だけに留まらず、研究成果の事業化の加速をも念頭に置き、大学ファンドの活用も含め、産産学学・行政・政府とも連携した取り組みを進めます。

第1回大阪大学健康・医療クロスイノベーション会議のプログラム概要

第1部 健康・医療イノベーションとまちづくり

基調講演1 ｢都市の再生力｣

角野 幸博 関西学院大学総合政策学部総合政策研究科教授

基調講演2 ｢健康・医療イノベーションへの取組｣

澤 芳樹 大阪大学大学院医学系研究科長

討論

蔭山 秀一 株式会社 三井住友銀行 取締役副会長

角野 幸博 関西学院大学総合政策学部総合政策研究科教授

山田 邦雄 ロート製薬株式会社 代表取締役会長 兼CEO

宮田 俊男 日本医療政策機構エグゼクティブ・ディレクター

澤 芳樹 大阪大学大学院医学系研究科長

第2部 健康医療分野におけるクロスイノベーションと産学の新しいパートナーシップ

｢医療機器開発人材育成の世界的動向｣

八木 雅和 大阪大学国際医工情報センター 特任准教授

｢イノベーションと大阪大学ベンチャーキャピタル｣

松見 芳男 大阪大学ベンチャーキャピタル(株) 代表取締役社長

｢イノベーション実現に向けた産業界の役割｣

村山 昇作 株式会社 iPSポータル 代表取締役社長