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ゲノム編集センターを開設しました

医学系研究科では、附属共同研究実習センター(共同研)内に「ゲノム編集センター」を設置し、12月14日に開所式が行われました。

ゲノム編集センターは、大阪大学のゲノム編集技術を用いた研究活動の支援および活性化を目的に活動します。(1)細胞でのゲノム編集や遺伝子変異解析を支援するための受託解析サービス部門、(2)マウス、ラット、ウサギなどのゲノム編集動物の作製支援と効率的な作製技術の開発を行うモデル動物開発部門からなります。

開所式には、メディアの方や学内の研究者など60名を超える参加者が集まりました。澤研究科長より、センターの開設による研究や医療の発展への期待が込められた挨拶の後、河原センター長が開所を宣言し、世界と互角に戦える数少ない最先端技術を研究に活かせるように研究者をトータルにサポートし、世界を代表するような拠点にしたいと抱負を語りました。次に、真下副センター長がセンターの概要説明を行った後、ゲノム編集センターの見学会を行い、ゲノム編集を誘導するタンパク質やRNAを細胞の中に送り込むエレクトロポレーション装置、ゲノム編集した遺伝子部分を確認する全自動電気泳動装置、ゲノム編集した細胞の解析や分離を行う装置などが紹介されました。

その後、第1回ゲノム編集セミナーが開催され、京都大学の堀田秋津講師(iPS細胞研究所)が「ゲノム編集とiPS細胞を用いた遺伝子治療応用」、真下知士准教授(医学系研究科、副センター長)が「ゲノム編集技術によるモデル動物の作製支援事業」について発表を行いました。真下准教授は、大きいサイズの遺伝子を挿入するなど難易度の高いゲノム編集を行う技術に加え、特定の組織や時期に特異的にノックアウト(遺伝子を欠損)した動物を従来よりも短期間で作製できる技術(未発表)についても紹介しました。

開所式の様子

金田医学系研究科長の挨拶

(左から、老木栄治 受託サービス部門長、澤芳樹 研究科長、河原行郎 センター長、真下知士 副センター長)

見学会の様子

金田医学系研究科長の挨拶

【ゲノム編集センターについて】
施設の詳細やサービスの利用については、ホームページをご覧ください。
http://www2.med.osaka-u.ac.jp/gerdc/