NEWS & TOPICS 2017

伝習から発信へ。大阪大学大学院医学系研究科・医学部の最新情報。

サイバースポーツコンプレックス構想が始動しました

東野教授(情報科学研究科)、尾上研究科長(情報科学研究科)、八木理事、金田教授(医学系研究科)、中田教授(医学系研究科)、松尾准教授(医学系研究科)
記者発表出席者
左より、東野教授(情報科学研究科)、尾上研究科長(情報科学研究科)、八木理事、金田教授(医学系研究科)、中田教授(医学系研究科)、松尾准教授(医学系研究科)

大阪大学は、従来より取り組んできたスポーツ科学や情報・データ科学の研究活動をもとに、「サイバースポーツコンプレックス(CSC)構想」をとりまとめ、新たな産学連携(産学共創)に挑戦することを、1月26日に記者会見・シンポジウムにて発表しました。

大阪大学では、2020年東京オリンピック・パラリンピックにむけて革新的スポーツ医科学研究を進めるスポーツ庁受託事業「スポーツ研究イノベーション拠点形成プロジェクト(SRIP)」を実施しています。本プロジェクトでは、中田研教授(医学系研究科スポーツ医学)を中心に、医学系研究科の基礎・臨床・社会医学の講座と広く連携し、工学・基礎工学・情報科学・歯学や産業科学研究所の大阪大学の多岐に渡る分野、さらに、多くの大学や競技団体、企業とも協働します。そして、オールジャパン体制で、スポーツ選手の様々なデータを統合してAI予測を行うサイバーフィジカルシステム(CPS for Sports)を用いて、「経験と勘」でしかわからなかった知見を引き出し、トップアスリートの競技力向上を目指しています。

CSC構想は、SRIPやデータビリティーフロンティア機構等と、今後展開する箕面新キャンパス構想や関西スポーツヘルスケアセンター構想を、スポーツ・ヘルスケアを中心に、融合させる計画です。さらに、2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピック、2021年関西ワールドマスターズゲームズの開催を踏まえ、吹田市ガンバ球場や、東大阪市花園ラグビー場、大阪市長居競技場など、学外のスポーツ展開活動との連携にも取り組み始めています。日本の医学・工学技術をICT(情報伝達技術)やビッグデータなどの情報科学技術と結ぶ新たなスポーツ医科学研究により、オリンピックでの日本選手の活躍のみならず、ヘルスケア分野で健康寿命を延ばすことを目指します。

このCSC構想のゴールは、学内の研究成果を発展させ、さらに関西広域の複数プロジェクトと密に連携して取り組むことにより、「スポーツを通じた、ヘルスケア」として全学一致体制で取り組むことにあります。今後、様々な企業・自治体・スポーツイベント関係者などとともに、この構想をもとに活動を進めていきます。

シンポジウムでの講演の様子(スポーツ医学 中田研教授)
シンポジウムでの講演の様子(スポーツ医学 中田研教授)
パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子