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1) 核医学治療
α線核種アスタチンを用いた甲状腺がん治療(NaAt)

アスタチン(At-211)はアルファ線という飛程の短い放射線を放出する核種で、加速器を用いて製造されます。大阪大学吹田キャンパスの核物理研究センターには、アスタチンを製造することができるサイクロトロンが設置されています。我々は新たな甲状腺がんの治療薬として(アスタチン化ナトリウム注射液([At-211] NaAt))の製造に成功しました。 NaAtを分化型甲状腺がんのモデルマウスに静脈内投与したところ、薬剤は腫瘍に特異的に集積し、明らかに腫瘍サイズが減少しました。1)
今後、従来のβ線治療(I-131)が効かない転移性甲状腺がんに対する画期的な治療となることが期待されており、現在、大阪大学医学部附属病院において、医師主導治験が進められています。

1) Watabe T, et al. J Nucl Med. 2019

アルファ線粒子とベータ線の違いの図