患者様へ

研究ご協力のお願い

ブレインバンクドナー登録(開頭病理解剖の生前同意)システムの構築(医学倫理委員会 承認番号19309)

  • 研究の目的・意義
  • ブレインバンクとは、疾患の原因究明と治療法の開発のために、人の死後脳を系統的に保存するシステムのことで、脳の病気を研究するためには欠かすこのできないものです。欧米では、“自分が死んだあとに自分の脳を医学研究に使って欲しい”といった自らの意思表示によるドナー登録が広くなされていますが、日本においてはまだ十分に組織化されていません。
      筋委縮性側索硬化症やパーキンソン病などの難治性疾患は、脳や脊髄の神経細胞がうまく働かなくなるために起こる病気です。医学の進歩によって、これらの病気の症状を改善させる様々な薬が開発されてきましたが、いまだに根本的な治療法は確立されていません。これらの病気の原因究明や治療法開発のためには、脳や脊髄などの病気と関連が深い部分を調べることが必要不可欠です。
      ブレインバンクへ提供された脳組織(検体)は系統的に保存され、難治性疾患に関する研究に提供されることで、次世代の医学の発展に貢献しています。運営にあたっては、死体解剖保存法や医学研究に関する倫理指針の遵守を基本とします。
  • 研究の期間
  • 2020年4月から2025年3月末まで
  • 研究の方法
  • ブレインバンクへの登録を希望される方は、自ら神経内科・脳卒中科主治医に申し出ていただき、本説明文書による説明を受けていただきます。ご同意が得られた場合には登録書類を作成し、ドナー登録完了となります。
     患者さん本人が死亡されたとき、ご遺族より主治医(あるいはブレインバンク担当者)へご連絡をいただきます。ご遺体を当院へ搬送していただいたのち、ご遺族による承諾を得て病理解剖を行います。解剖後、ご遺体は指定の場所へ搬送し、脳はブレインバンクにて保存させていただきます。なおこの際、ご遺体の搬送にかかる費用はご遺族にご負担いただきます。また、ご遺体を当院へ搬送していただき病理解剖のご同意を得てから解剖の日時が決定しますため、ご遺体の返却までに数日を要する可能性があります。
  • 研究機関
  • 大阪大学大学院医学系研究科 神経内科学
  • 対象となる方
  • この研究は、当院において何らかの神経疾患と診断された患者さんのうち、年齢が18歳以上の方を対象としています。自らの死後に、自分の脳を将来の医学研究に役立てて欲しいとの篤志を登録して頂くシステムです。
  • 予想される利益と不利益
  • この研究の結果が、患者様に有益な情報をもたらす可能性はありません。しかし、本研究の成果は医学の発展に寄与するもので、将来患者さんと同じよ うな病気に苦しむ方々の診断や予防、治療などがより効果的に行われるようになることが期待されます。
     この研究はあなたの診療情報のみを用いるため、とくに不利益はないと考えております。
  • 個人情報の取り扱い
  • この研究で得られた結果は、貴重な資料として学会や医学雑誌に公表されることがあります。その場合、患者様の個人情報は、外部からは特定できないよう厳重に管理されます。また、この研究が適切に行われているかを確認するために関係者がカルテなどを見ることがありますが、その場合もプライバシーは守られます。

     この研究について、さらに詳しい内容を知りたい場合は、研究責任者あるいは外来担当医師までお問い合わせください。
  • お問い合せ先
  • 大阪大学大学院医学系研究科 神経内科学
  • 研究責任者:望月 秀樹/職名:教授
  • 研究分担者:別宮 豪一/職名:助教(ブレインバンク担当)
  • 研究分担者:山下 里佳/職名:医員(ブレインバンク担当)
  • 研究分担者:米延 友希/職名:医員(ブレインバンク担当)
  • 電話番号:06-6879-3571/06-6879-3273
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