研究ご協力のお願い
神経筋疾患の病態解明(医学倫理委員会承認番号:11298-23)
- 研究の目的および実施計画の概要
- 神経疾患にはパーキンソン病をはじめとしたパーキンソン症候群、脊髄小脳変性症、多発性硬化症、視神経脊髄炎、筋萎縮性側索硬化症、筋ジストロフィー症、脳卒中、神経系腫瘍等多岐にわたり、それらの診断に苦慮することが多く、また多くの場合はっきりとした病態が不明で、効果的な治療法に乏しいのも現実です。このような状況において診断法の改良やより有効な治療法を目指した臨床研究がますます重要となっています。
最近多くの神経疾患の病態に炎症が関与していることがわかってきました。そこで患者さんの血液検体や、髄液検体、便を保存した上で利用させていただき、炎症に関連すると予想されるサイトカイン、ケモカイン、成長因子、セマフォリン、有機酸、DNA濃度、白血球表面抗原、RGM、regnaseといった分子やエクソソームの内容物および細胞障害性のある活性酸素を産生するキサンチンオキシダーゼ、RNA発現量(シングルセルRNA-seqを含む)、ウイルス等の測定や、血球から細胞株を樹立、検出されたウイルスの分離などを通して、診断や治療の開発に役立てたいと考えています。尚同一患者さんにおける値の変化を測定するために、複数回試料を保存させていただく場合もあります。
- 研究の方法
- 基本的に入院時の通常行う検査や日常の外来診察時に時々行う採血や髄液の残りを利用し、測定を行います。血液中の血球の凍結保存をお願いする場合は5ml程度採血量が増加しますが、これによる患者さんの負担増加はほとんど無いと考えます。髄液中の血球を不死化して細胞株を作成する際には、3ml程度採取量が増加しますが、これによる患者さんの負担増加はほとんど無いと考えます。
- 研究機関
- 大阪大学大学院医学系研究科 神経内科、免疫アレルギー内科、免疫制御学、基礎腫瘍免疫学共同研究講座、遺伝統計学
大阪大学免疫学フロンティア研究センター
大阪大学微生物病研究所
富山大学附属病院 神経内科
兵庫医科大学 神経・脳卒中科
株式会社医学生物学研究所
国立病院機構北海道医療センター
医療法人セレス さっぽろ神経内科病院
金沢大学医薬保健研究域
京都大学大学院医学研究科
旭川医科大学 脳神経外科
帝人ファーマ株式会社
田辺三菱製薬創薬本部
- 個人情報の取り扱い
- 試料を保存する際には患者さんの名前ではなく代わりに新しく符号(番号)をつけて保存し、個人名がわからないようにします。皆様の名前とこの符号の対応表は大阪大学医学部神経内科においてのみ保存し臨床情報と検体の測定結果は大阪大学医学部神経内科において解析し外部へ情報が出ることはありません。また、学会や論文等で検査結果に基づいた研究成果を発表することがありますが、その際には検査を受けられた方の氏名や氏名を特定できるような情報を明らかにするようなことはありません。
神経内科内で測定ができない物質を測定する場合は残り検体の一部を上記の外部研究施設に送付する場合があります。これらの場合も符号のみをつけた検体を送付し、個人情報が外部へ出ることはありません。
- 情報の保管、破棄について
- 人体から採取した試料(検体)は、初回に測定していなかった分子等を改めて測定する場合に備えて当科の冷凍庫で保存します。症例報告書等の診療情報から得た資料については個人情報を厳重に管理した上で保存します(保存期間10年間)。
- 研究対象者に研究への参加を拒否する権利を与える方法
- 万一、この研究への参加を希望されない場合や、途中から参加の取りやめを希望される場合には主治医に直接お申し出いただくか、下記連絡先にご連絡ください。
- 相談窓口
- この研究について、更に詳しい内容を知りたい場合や、研究に対しての質問等がございましたら、下記連絡先の研究担当者までご連絡ください。
- 大阪大学大学院医学系研究科 神経内科学講座 准教授 奥野龍禎
- 電話番号 06-6879-3571
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