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筋萎縮性側索硬化症におけるTDP-43関連遺伝子発現制御機構の解析(ヒトゲノム研究880-5)

  • 研究の目的および実施計画の概要
  • 筋萎縮性側索硬化症やパーキンソン病、多系統萎縮症などの難治性神経疾患は、脳や脊髄の神経細胞がうまく働かなくなるために起こる病気です。医学の進歩によって、これらの病気の症状を改善させる様々な薬が開発されてきましたが、いまだに根本的な治療法は確立されていません。  これらの病気の原因究明や治療法開発のためには、脳や脊髄などの病気と関連が深い部分を調べることが必要不可欠です。本研究では患者さんの脳や脊髄組織を直接調べさせて頂くことにより、より詳細に病気のことが調べられることが期待できます。
  • 研究期間
  • 承認日~2025年3月31日
  • 研究の方法
  • 解剖後、取り出した脳・脊髄組織のうち半分は病理診断に用いられます。その後、残りの半分を用いて凍結処理を施したのちに様々な基礎研究に用います。この際、大阪大学微生物病研究所などの学内の大規模な実験施設や委託業者に解析を依頼する場合もあります。また、筋萎縮性側索硬化症の病理検体の一部は遺伝子やその発現情報の解析を実施し、得られた結果を用いて住友ファーマ株式会社およびその海外子会社であるSumitomo Pharma Americaと共同で創薬への応用を目指します。解析データは公的データベースに登録され、民間企業を含む国内外の研究者が利用する可能性があります。
  • 研究機関
  • 大阪大学大学院医学系研究科 神経内科学、神経難病認知症探索治療学
  • 対象となる方
  • 筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病類縁疾患、アルツハイマー病、多系統萎縮症などの神経変性疾患を中心として、広く難治性の神経・筋疾患で当院にて病理解剖(開頭)を受けられた方のうち、「『死後脳組織を用いた神経筋難病の病態解明』臨床研究についてのご説明」に基づいて書面により同意いただいた方。
  • 予想される利益と不利益
  • この研究の結果が、患者さんに有益な情報をもたらす可能性はありません。しかし、本研究の成果は医学の発展に寄与するもので、将来患者さんと同じような病気に苦しむ方々の診断や予防、治療などがより効果的に行われるようになることが期待されます。
  • 個人情報の取り扱い
  • この研究で得られた結果は、貴重な資料として学会や医学雑誌に公表されることがあります。その場合、患者さんの個人情報は、外部からは特定できないよう厳重に管理されます。また、この研究が適切に行われているかを確認するために関係者がカルテなどを見ることがありますが、その場合もプライバシーは守られます。
  • 利益相反について
  • この研究は住友ファーマ株式会社およびSumitomo Pharma Americaとの共同研究によって実施されます。 研究を行うときにその研究を行う組織あるいは研究者個人が特定の企業から研究費などの提供を受けていると、その企業に有利となるように研究者が研究結果を改ざんあるいは解釈したり、また都合の悪い研究結果を無視するのではないかという疑いが生じます。(こうした状態を「利益相反」といいます。) この研究における利益相反は、大阪大学大学院医学系研究科・医学部臨床研究利益相反審査委員会による審査を受け、承認を得ています。我々はその審査結果に基づき、利益相反を適正に管理して研究を行います。 住友ファーマ株式会社およびSumitomo Pharma Americaは、データの取得には関与せず、研究結果がこれらの会社に有利に歪められることはありません。
  • お問い合せ先
  • この研究について、さらに詳しい内容を知りたい場合は、研究責任者あるいは外来担当医師までお問い合わせください。
  • 大阪大学大学院医学系研究科 神経難病認知症探索治療学 
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  • 研究責任者:長野 清一/職名:寄附講座教授
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