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第416回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)

第416回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)
日時

令和7年2月3日(月)18:00〜

開催方法

大阪大学医学部講義棟2階 B講堂(吹田市山田丘2-2)
Zoomによるオンライン同時開催
Webによる参加方法はこちらをご参照ください

テーマ・講師

低栄養診断GLIM基準と栄養サポートフレームワークのエビデンス
 愛知医科大学 栄養治療支援センター
 前田 圭介 先生

概要

 近年、世界標準の低栄養診断基準として提唱されたGLIM(Global Leadership Initiative on Malnutrition)基準が、日本の診療報酬体系に正式に組み込まれた。2024年の診療報酬改定では、入院患者の栄養管理において、より明確かつ科学的根拠に基づく手法の導入と実施徹底が求められ、低栄養診断を軸とした構造化された栄養サポート体制の整備が大きなテーマとなっている。

 低栄養診断は質の高い栄養サポートの第1歩めである。GLIM基準は、スクリーニングと栄養アセスメントが包含された診断ツールであり、重症度分類もできる。栄養アセスメントでは、3つの表現型項目と2つの病因項目を用いて低栄養を診断する。

 従来の栄養サポートチームによる支援だけではもはや良いアウトカムが得られない可能性がある。組織的かつ継続的に実践する栄養サポート体制の構築が急務であり、議論したい。本邦の栄養管理の新時代の幕開けともいえる今回の診療報酬改定を機に、標準的な低栄養診断基準を活用し、質の高い栄養ケアを実現するための取り組みについて、最新のエビデンスとともに紹介する。多職種・全病院的な導入を推進することで、より包括的で患者中心の栄養サポートを提供できると確信している。

※本研究会は医学系研究科 単位認定セミナーです。
※本研究会はどなたでもご参加いただけます。

世話人:老年・高血圧内科 教授 山本 浩一
E-mail:kyamamoto@geriat.med.osaka-u.ac.jp
次回、第417回CNCは、腎臓内科 猪阪 善隆先生のお世話で令和7年5月12日(月)に開催予定です。