第417回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)
第417回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC) | |
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日時 | 令和7年5月12日(月)18:00〜 |
開催方法 | Webexによるオンライン開催のみ |
テーマ・講師 | 血液検査で簡単にできる高齢者筋肉量の推算 |
概要 | 一般に筋肉量は40歳頃をピークに加齢とともに減少し、70歳を過ぎると加速的に減少することが知られている。米国の国民栄養調査(NHANES)によると、50歳以上の一般住民の約5~6人に1人がサルコペニアを有すると報告されており、サルコペニアほどの重症ではない筋肉量の低下も含めれば、膨大な数の高齢者が筋肉量の減少に直面していると推測される。筋肉量の低下はQOLの低下のみならず、死亡や合併症発症のリスクを高める要因となるため、超高齢社会において深刻な医療課題の一つとなっている。このような背景から、日常診療の場で筋肉量の低下を予防・治療する重要性が指摘されてきた。 しかしながら、筋肉量を簡便かつ正確に測定する方法は確立しておらず、日常診療での評価は困難であった。体重やBMI、血清クレアチニン値が筋肉量の指標として用いられることはしばしばあるが、これらの指標は正確性という点で限界がある。一方、CTやMRI、生体電気インピーダンス法、DEXA法などは研究領域において正確な評価法として用いられているが、日常診療での実施は容易ではない。 今回我々は、クレアチニン代謝に着目し、血液検査の結果をもとに簡便かつ高精度に高齢者の筋肉量を推算できる新たな方法を見出した。本講演では、この方法の有用性について、既存の筋肉量指標との比較を交えながら、これまでの研究成果とともに紹介する。 ※本研究会は医学系研究科 単位認定セミナーです。 |
世話人:腎臓内科 教授 猪阪 善隆
E-mail:isaka@kid.med.osaka-u.ac.jp
次回、第418回CNCは、糖尿病・内分泌・代謝内科 下村 伊一郎先生のお世話で令和7年8月25日(月)に開催予定です。