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研究ご協力のお願い

ヒト死後脳を用いた神経変性疾患の発症予測因子の探索(ヒトゲノム研究876-2)

  • 研究の目的,意義
  • 筋委縮性側索硬化症やパーキンソン病、多系統萎縮症などの難治性神経疾患は、脳や脊髄の神経細胞がうまく働かなくなるために起こる病気です。医学の進歩によって、これらの病気の症状を改善させる様々な薬が開発されてきましたが、いまだに根本的な治療法は確立されていません。  これらの病気の原因究明や治療法開発のためには、脳や脊髄などの病気と関連が深い部分を調べることが必要不可欠です。本研究では患者さんの脳や脊髄組織を直接調べさせて頂くことにより、より詳細に病気のことが調べられることが期待できます。
  • 研究期間
  • 2021年12月24日~2025年3月31日
  • 研究の方法
  • 解剖後、取り出した脳・脊髄組織のうち半分は病理診断に用いられます。その後、残りの半分を用いて透明化処理や凍結処理を施したのちに様々な基礎研究に用います。この際、大阪大学微生物病研究所などの学内の大規模な実験施設に解析を依頼する場合もあります。また、多系統萎縮症・パーキンソン病の病理検体の一部は遺伝子発現情報解析を実施し、得られた遺伝子発現情報を用いて田辺三菱製薬と共同で創薬への応用を目指します。
  • 研究機関
  • 大阪大学大学院医学系研究科 神経内科学
  • 対象となる方
  • 筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病類縁疾患、アルツハイマー病、多系統萎縮症などの神経変性疾患を中心として、広く難治性の神経・筋疾患で当院にて病理解剖(開頭)を受けられた方。 当院で病理解剖を受けられ、「患者さんの検体を研究、医学教育目的に使用させていただくことについてのお願い」に同意いただいた方。           
  • 利益相反
  • この研究は田辺三菱製薬との共同研究によって実施されます。研究を行うときにその研究を行う組織あるいは研究者個人が特定の企業から研究費などの提供を受けていると、その企業に有利となるように研究者が研究結果を改ざんあるいは解釈したり、また都合の悪い研究結果を無視するのではないかという疑いが生じます。(こうした状態を「利益相反」といいます。)我々は利益相反を適切に管理するため、国立大学法人大阪大学共同研究規程に基づき、田辺三菱製薬と共同研究契約を締結し、適切に実施します。田辺三菱製薬は、ゲノム解析やデータ解析には関与せず、研究結果が田辺三菱製薬に有利に歪められることはありません。  この研究について、さらに詳しい内容を知りたい場合は、研究責任者あるいは外来担当医師までお問い合わせください。
  • 予想される利益と不利益
  • この研究の結果が、患者さんに有益な情報をもたらす可能性はありません。しかし、本研究の成果は医学の発展に寄与するもので、将来患者さんと同じような病気に苦しむ方々の診断や予防、治療などがより効果的に行われるようになることが期待されます。
  • 情報の保管、破棄について
  • この研究で得られた結果は、貴重な資料として学会や医学雑誌に公表されることがあります。その場合、患者さんの個人情報は、外部からは特定できないよう厳重に管理されます。また、この研究が適切に行われているかを確認するために関係者がカルテなどを見ることがありますが、その場合もプライバシーは守られます。
  • 相談窓口
  • この研究について、更に詳しい内容を知りたい場合や、研究に対しての質問等がございましたら、下記連絡先の研究担当者までご連絡ください。
  • 大阪大学医学部附属病院 神経内科脳卒中科
  •           
  • 研究責任者:望月 秀樹/職名:教授
  •           
  • 研究分担者:別宮 豪一/職名:助教
  • 電話番号 06-6879-3571
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