第389回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)
第389回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC) | |
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日時 | 平成30年7月9日(月)18:00〜 |
場所 | 大阪大学医学部講義棟2階B講堂 |
演題 | ホルモン分泌異常による肥満とその病態 |
演者 | 大阪大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝内科学 講師 大月 道夫 先生 |
概要 | 日常臨床では肥満と判定した場合、病因が不明な原発性肥満に加え、二次性肥満(内分泌性肥満、遺伝性肥満(先天性異常症候群)、視床下部性肥満、薬物による肥満)の可能性に関して鑑別する必要がある。内分泌性肥満は二次性肥満の中でも頻度が高く、クッシング症候群のようにグルココルチコイド過剰によるものや、成長ホルモン分泌不全症、性腺機能低下症、甲状腺機能低下症などのホルモン分泌低下によっても起こる。病態としてはインスリン抵抗性を基盤とするメタボリックシンドロームを呈することが多く、動脈硬化のリスクとなることが明らかとなっている。このメタボリックシンドローム病態は原因となるホルモンの過剰または不足を是正することにより改善する。このように内分泌性肥満症は、その病態を早期に発見し、ホルモンの過不足を是正することが重要である。また中心性肥満などのクッシング症候群の特異的症候を認めず、高血圧、月経異常、多毛、浮腫、耐糖能異常、骨粗鬆症などの非特異的症候のみを認めるサブクリニカルクッシング症候群、加齢に伴う男性性腺機能低下症 (LOH症候群)は、日常臨床において二次性肥満として遭遇する可能性が高く、その病態、診断および治療に関して理解しておく必要がある。本講演では、上記2疾患も含めたホルモン分泌異常による肥満のその病態、診断と治療に関し、自験例も含め概説する。 |
世話人:医学系研究科内分泌・代謝内科学 下村 伊一郎
E-mail: ichi@endmet.med.osaka-u.ac.jp
※事前申し込み不要・参加費無料※
次回第390回CNCは小児外科 和佐勝史先生のお世話で 平成30年9月10日(月)に開催予定です。