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第419回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)

第419回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)
日時

令和7年11月10日(月)18:00〜

開催方法

大阪大学医学部講義棟2階 B講堂(吹田市山田丘2-2)
Teams Mettingによるオンライン同時開催
Webによる参加方法はこちらをご参照ください

テーマ・講師

「健康を支える口の機能とは?」
 大阪大学歯学部附属病院 咀嚼補綴科 
 豆野 智昭 先生

概要

 高齢者医療において、口腔機能の維持・管理は、患者のQOL向上や栄養状態の維持に不可欠である。しかし、加齢や疾患による口腔の機能低下は無自覚のうちに進行しやすく、口腔衛生への関心の低下も相まって、食事摂取や全身の機能低下に影響を及ぼすことがある。近年、このような口腔の衰えを包括的に評価する概念として「オーラルフレイル」が確立され、高齢者医療の現場においても早期の評価と対応が求められている。

 オーラルフレイルは、咀嚼機能の低下、舌や口唇の筋力低下、食べこぼし、むせ、滑舌の悪化など、軽微な口腔機能の変化から始まる。これらの兆候を見逃し、適切な対応を行わなかった場合、食べる、飲み込む、話すなど、口腔に関わるさまざまな予備能力が低下し、身体的フレイル・社会的フレイル・サルコペニア・低栄養といった次のレベルの障害の発症や重症化のリスクが高まる。そのため、歯科医だけでなく、医師や看護師、リハビリ専門職、介護職など、高齢者医療に関わるすべての職種がオーラルフレイルを理解し、早期に気づくことが重要である。

 本講演では、口腔機能低下とオーラルフレイルの概念や評価方法を概説するとともに、口腔機能と全身の健康との関連について、最新の疫学研究の知見を紹介す紹介する。

※本研究会は医学系研究科 単位認定セミナーです。
※本研究会はどなたでもご参加いただけます。

世話人:キャンパスライフ健康支援・相談センター 教授 山本 陵平
E-mail:yamamoto.ryohei.ras@osaka-u.ac.jp
次回、第420回CNCは、循環器内科 坂田 泰史先生のお世話で2026(令和8)年2月9日(月)に開催予定です。