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第420回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)

第420回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)
日時

令和8年2月9日(月)18:00〜

開催方法

大阪大学医学部CoMIT棟1階 マルチメディアホール(吹田市山田丘2-2)
Zoom Mettingによるオンライン同時開催
Webによる参加方法はこちらをご参照ください

テーマ・講師

「グレリンカスケードを介した心不全低栄養への治療の可能性」
 大阪急性期・総合医療センター 
 瀬尾 昌裕 先生

概要

 心不全患者における低栄養(カヘキシア・サルコペニア)は重要な予後不良因子であり、我々は栄養指標の一つであるブチリルコリンエステラーゼ(BuChE)が独立した予後因子であることを複数のレジストリーから報告してきた。しかし、低栄養に対する確立した治療介入は依然として乏しい。
慢性心不全では、慢性炎症や同化ホルモンの恒常性異常(グレリン抵抗性)により、同化異化バランスの破綻や食欲低下が生じると考えられている。BuChEはグレリン分解酵素として知られ、BuChEと予後の関連から、グレリンカスケードを標的とした治療の可能性が示唆される。

 グレリンは食欲促進・同化作用に加え、抗炎症作用や交感神経抑制、心筋線維化抑制など多面的な心保護作用を持つ。過去にはグレリン静注により心不全患者の栄養状態や心機能・運動耐容能が改善した報告もあるが、半減期の短さやコストの問題から臨床応用は困難である。

 そこで我々は、グレリンエンハンサーとして作用する漢方薬「六君子湯」に着目した。六君子湯は血漿グレリン濃度上昇、グレリン受容体感受性改善、活性型グレリン分解抑制などを通じてグレリンカスケードを改善し、食欲・同化促進効果を示す。以前我々は後方視的研究で六君子湯が慢性心不全患者の栄養状態を改善する可能性を報告しており、現在は多施設共同ランダム化比較試験にて前向き検証を進めている。現在まで得られた知見について紹介したい

※本研究会は医学系研究科 単位認定セミナーです。
※本研究会はどなたでもご参加いただけます。

世話人:循環器内科 教授 坂田 泰史
E-mail:sakata.yasushi.med@osaka-u.ac.jp
次回、第421回CNCは、集中治療科 徳平 夏子先生のお世話で2026(令和8)年5月11日(月)18:00~開催予定です。